人間人外

いわゆる「人外」と呼ばれる生き物が登場する作品について

漫画『トルソの僕ら』

『トルソの僕ら』墨佳遼

【日本/上・下巻完結】

  • ジャンル:ファンタジー漫画(短編集)
  • 登場人外:いろいろ 鳥人、人魚……(オリジナル人外も)
  • 出版年:2018年(リブレ)
  • 作品の雰囲気:キャラクターの表情が豊かなため勘違いしかけるがなんだかんだ仄暗いものが多い
  • 人外×人間の恋愛要素:ありまくり

 人外の「やはり人とは違う生き物なのだ」という部分に魅力を感じている人に特にオススメ。

*あらすじ

 鳥人間、人魚、人造人間……人と、人ではないものたちとの交流をオムニバス形式で世界観豊かに綴った作品。

 緻密な書き込み、筋肉の躍動感、引き込まれるような表情の数々。

 きっとお気に入りの二人(?)が見つかるはず。

 

*関連作品

 作者は別名義「硯遼」でBL漫画も描いている。そちらも人外系。今後紹介予定。

*感想(ネタバレあり)

 お気に入り度★★★★☆

 登場人外をすべて公開すると、

 上巻:鳥人間/人魚/人造人間

 下巻:花(そう見えている人間側が外道)/宇宙人(オリジナル要素強)

 鳥の翼や嘴、水や魚など、細かい部分の書き込みがすごくて唖然としてしまう。あまりの絵の”肉感”に、触ることができるのではないか? と思ってしまうほど。

 ちなみに先に作者のBL漫画から読んでしまったのだが、そちらの性癖がかなりアレだったため、こちらはどうなのだろうと思いきや、普通に良い話が多くて驚いた。(失礼ですね……)

 お気に入りの短編は上巻の「人魚」。かわいらしいお嬢さんが、無邪気に漁師を海に引きずり込もうとする場面、人外レベルが高くて震える。