ドラマ『あの星空、あの海。~人魚王の伝説~』
『あの星空、あの海。~人魚王の伝説~』
【中国ドラマ/全32話】
- 原題:那片星空那片海(英題:The Starry Night The Starry Sea)
- ジャンル:ファンタジー/恋愛
- 登場人外:人魚
- 放映:2017
- 主要キャスト:ウィリアム・フォン(ウー・ジューラン)/グォ・ビーティン(シェン・ルオ)
- 作品の雰囲気:シリアス
- 人外×人間の恋愛要素:あり
青い海、青い空、美しい自然……島の生活風景だけでも見ていて楽しい。
あらすじ
美しい海に囲まれ、自然豊かな島で暮らしているシェン・ルオ。彼女はある日奇妙な風体の男に出会う。
その男ウー・ジューランはシェン・ルオの家に置いてもらう代わりに、彼女の言うことを何でも聞くことになるが――彼の本性は人魚。海の人魚たちを束ねる人魚王レグルスその人だった。
さかのぼること約150年前。
レグルスはトゥ・シャオリンという男の罠にはまり人魚族の力の源である霊珠を奪われてしまう。力を奪われたことで深い眠りにつき、現代で再び目覚めたレグルスだが、彼の余命は残り三か月しか残っていなかった。
人魚族に忠誠を誓う巫女の進言によって、彼は最後の力を振り絞り、奪われた霊珠があるというこの島へとやってきたのだ。
感想(ネタバレあり)
お気に入り度★★★☆☆
まず重要なネタバレをすると、これはバッドエンドの悲恋ものだ。(ハッピーエンド好きは見ない方がいいです。)
シェン・ルオの命か、自身の命を取るか、ウー・ジューランは中盤以降ずっと選択を迫られる。
そうして最後、彼は愛する恋人を選ぶのだ――そして彼は泡になる。
このラストが非常に美しく、印象的なものだった。無理やりでご都合主義的なハッピーエンドになるわけではなく、いっそ潔くウー・ジューランは死ぬ。
しかし、正直に言うと中盤のだらだらとした展開が長く、中だるみしている、と言い切ってしまいたいほど。ウー・ジューランが何度も死にかけ、ボロボロになりながら苦しむので、そういう癖のある人にはお勧め。
ウー・ジューランの人外的な見た目についても、若干の違和感がぬぐえない。人魚のパーツの部分、水中では違和感なく綺麗なのだが、地上ではやはり作り物感が目立つ。
ただ、彼を演じているウィリアム・フォンの顔面による「人魚王」の説得力はすさまじく、相手のグォ・ビーティンさんも天真爛漫な表情が本当に魅力的。
やや長い分、二人の交流は丁寧に描かれているので、人外×人間のラブロマンスをじっくり楽しめる。