ドラマ『九家(クガ)の書』
『九家の書』
【韓国ドラマ/全24話】
- 原題:구가의 서
- ジャンル:ファンタジー時代劇/恋愛
- 登場人外:神獣 獣感はあまりない
- 放映:2013
- 主要キャスト:イ・スンギ(ガンチ)/ペ・スジ(ヨウル)
- 作品の雰囲気:シリアス/ラブコメ要素もあり
- 人外×人間の恋愛要素:あり
人間と人外の甘い恋物語を楽しみたい人にお勧めだが、結構ファンタジー色が強いため、好みがわかれる作品
あらすじ
(最初の数話はメインの二人の物語の前日譚にあたる。)山を守る神獣ウォルリョンは人間の娘ソファと恋に落ちるが、二人の恋は悲恋に終わる。
そうして残されてしまった二人の息子ガンチは、自分の生い立ちや正体も知らず、ふもとの田舎町で育てられることに。
数年後、明るい青年へと成長していたガンチはある事件がきっかけで神獣の力に目覚めてしまう。自らの強大な力を制御できず苦しむガンチだったが、やがて男装の剣士ヨウルと恋に落ちる。
神獣を人間にするという伝説の「九家の書」を手に入れ、人間としてヨウルを愛するため、ガンチは運命に立ち向かっていく。
感想(ネタバレあり)
お気に入り度★★★★☆
メインカップルの二人の話を期待して見始めると、最初のウォルリョンとソファの二人の物語が突然始まり面食らってしまう。が、チェ・ジニョク演じる神獣の美しさ。
見惚れつつもしっかり二人を好きになったところで、残酷な終わりを迎えてしまう父母カップルを見送り、いよいよ本編へ。
本編はシリアス5割、ラブコメ5割くらいのちょうどいい内容だと個人的には思う。しっかり泣かせてくるし、二人のラブラブ具合も堪らない。アクションも見やすいし、残酷すぎる場面も無い。
そして、中盤、まさかまさかのウォルリョンが悪鬼として蘇るという展開。(予告も前情報も何も見てなかったため)
これは正直予想していなかった。
初期に好きになってしまった善良人外キャラが、闇堕ちして再登場という美味しい展開も噛み締めつつ、運命は主人公二人を飲み込んでいく。
ラスト、片割れの死亡からの転生という流れは正直人外ものにありがちだが、イ・スンギ渾身の慟哭が本当に胸に刺さる。
主人公ガンチもヨウルも、どちらもあまりに真っ直ぐで純粋なので、二人を嫌いになる視聴者はなかなかいないと思う。
このドラマをリタイアしてしまう人の9割は、物語の急展開やあまりのファンタジー色の強さについていけなくなってしまうのだろう。それもなんとなくわかるので辛い。
かなり好きな韓ドラの一つだ。結局は運命を覆せないというのも、たまにはいいのではないか。転生後もなんだかんだ仲良くやっていくのだろうという安心感もあることだし。